森
川は海へとつながり
月が海を動かし
太陽が風を起こす
風が雨を運び
奇跡が重なり
森が創られる
森は宇宙であり、無関係や不協和音はない
命と奇跡の集合体であり、不必要はなく無駄もない
静かなる呼吸がささやきとなり、優しく呼応し合う
摂理を知り、畏敬の心をあたためる
生の重さ、思考の愚劣
『つながり』の個展後、同じスタイルで作品に向かっていると、
やはり作品が「こうしなさい」と言ってきた。
「その稜線をもっとよく見なさい、スタイルを固定してはいけない、
昔のように油絵の具を使いなさい」
稜線を凝視すると、大自然のつながりが見えてきた。
そこに宇宙である森が手招きしていた。
『森に還る』とは、現在までのつながりを持った私が、
それらを持って原点に戻り、今を創るということだ。