親の遠距離介護【我が家の出来事】80歳の誕生日事件

80th-1

どーもこんにちは!
このブログでは私えびちゃんが親の介護を経験した上で、やって良かったこと、
やっておけば良かったなと後悔したことをお伝えしています。
少しでも参考になれば幸いです。

我が家の出来事としてエピソードを書き始めた途端に次から次へとお騒がせ事件を起こす親父。
今回もやってくれました。

80歳の誕生日

80th-2

傘寿のお祝い

色々と問題を起こしてくれる親父ももう80歳。
いろんなところにガタが来て当然です。
でもまあ、80年生き延びることができたってのは喜ぶべきことなのかなと思い、ちょうど静岡へ行く用事もあったので一週間遅れですが誕生日のお祝いをしてあげることにしました。

入院中の母の外泊許可を取り、自宅でケーキでも買ってと思っていたのですが、母から「もう外泊する体力はないから無理」と断られてしまいました。
「じゃあ親父を連れて病院へ行くからそこでケーキを食べましょう」ということになり、「お父さんの着ているものも古いものばかりだから出来たら何か新しいものを買ってあげてほしい」という母のリクエストに応え、病院へ行く前にイオンへ連れて行って新しいものを買い、それを着て病院へ行く計画に変更しました。

本人には直前まで話をしないこと

認知能力が低下しているので、私が帰省することは直前まで話さないようにしているのですが(話をすることで頭の中がそのことでいっぱいになってしまい、日程的に関係のない通院やリハビリの予定まで勝手にキャンセルしてしまうため)、楽しみのない日常の中で何かを楽しみにして日々を過ごすことも必要だと思い、今回は誕生日にそのことを親父に告げました。
案の定それから毎日のように仕事中電話してくるので、「やはり直前まで話すべきではなかった」と後悔しつつ、当日朝6:37発の新幹線に乗り込みました。

浜松到着しましたが

80th-3

自転車がありません

前日の朝に電話で「明日は朝早い新幹線に乗るから朝の電話はしないよ。そっちに着いたら一緒にバスに乗って市野のイオンへ行って買い物するから家で待っててね」と伝えておきました。
がしかし、到着してみると親父の自転車がありません。
「え?」「まじで?」
今回は家の合鍵も持ってこなかったので家に入ることもできません。
コンビニかどこかに買い物にでも出かけたのかと、親父に電話してみました。
「お前どこにいるだ?」
「今家に着いたところだけど。どこにいるの?」
「イオン。お前イオンへ行くって言っただろ?」
「いや、それは到着したら一緒にバスで行こうって言ったでしょ?」
「なんだ~。そんなの知らんわ。じゃあ、今から戻る」
「いやいや、それだと時間かかるし、今からバスで向かうからそこで待ってて」
ここで怒ったところで何も意味を成しません。グッと怒りをこらえ脳内で粛々とスケジュールを再調整し、重い荷物を下ろせぬままバス停へ向かいます。トホホ。

広いモールは老人には不向き

80th-4

自宅からイオンモールまでは距離にして2キロほど。今の親父の体力でもまだ電動自転車で往復は可能です。
ですが、自転車で転倒することが多くなってきたのでバスで行くことを覚えてほしかったのですが、いきなり計画は頓挫しました。
1000円以上のお買い物で帰りのバスチケットをもらえることも教えたかったのですが。。。

イオンに着いて無事親父と合流することができたのですが、広いイオンモールの中を親父を伴って買い物することは不可能に近いです。
なので計画していた通り、入り口にある車イスに親父を載せてモールの中を移動しました。これは正解でした。よぼよぼ歩く親父を連れて歩くより100倍速く移動できました。予定していた衣類の購入は本人が拒否したため靴と財布とバッグを新調し、病院で食べるためのショートケーキを2つ購入して、親父を先に自転車で帰路につかせ、またバスで(もちろん無料チケットをもらい)帰りました。

脳内ラビリンス

80th-5

計画をすること・それに沿った行動をすることはできません

認知機能の衰えた脳内で何かを計画したり、それに沿った行動をとることは難しいようです。
長年建設機械の修理の仕事をしてきた親父ですが、今では自転車のパンク修理はおろか、簡単な組み立て家具の組み立てすらできません。

自分が認知できた事柄だけを都合よく理解してしまうため、今回も「イオンへ行く」=「イオンで待ち合わせる」になってしまったようです。
それが現実的であるかどうかを考えることはできないようです。

まとめ

認知機能の衰えた脳内は私たちの想像をはるかに超えた迷宮(ラビリンス)世界のようです。
ですからそれを叱ったり怒ったりすることは無意味だし、本人たちもどうすることもできません。
彼らはそういう世界で生きているのだと、我々が理解し対処してあげなくてはなりません。
しかしそれは時に我々を振り回し、疲弊させ、ウンザリさせます。
できる限り割り切って、感情的にならず、淡々と対処するよう心掛けないとこちらのメンタルがやられてしまいますので気を付けましょう。

ebisode-blog
シェアする
えびちゃん

このサイトの管理者。静岡県に住む両親を宮城県から遠距離介護している経験をブログで発信、友人の画家 小泉清亮とのエピソードも記載しています。

えびちゃんをフォローする
タイトルとURLをコピーしました