






森の個展によせて
2025年10月 実に15年ぶりにじっくり自分と向き合った。
まず、お礼を言わなければならないのが、私の娘である。
この森の個展を企画してくれたのが娘である。
15年前に仕事を辞め、制作に打ち込んだが、生活のためまた仕事をすることになった。仕事をしながら制作もできると思っていたが、自分の弱さから仕事と両立させることができなかった。
60歳になり、仕事も身分替えをしてもらい少し余裕ができたころに、娘がこの企画をもってきてくれた。
個展当日、遠方の森まで足を運んでくださった方々、企画に参加して下さった方々に心から感謝する。
テーマは、森と絵と音楽の融合。森は15年前に取り組んだテーマでもあった。自分の絵のスタイルを変えて制作したいと制作を再スタートさせた。しかしながら、辿り着いたところは同じであった。
制作する中で、良い出会いがあった。竹の和紙である。独特のにじみが面白い。とりわけ竹和紙の裏面のにじみが制作に没頭させた。新作21点。仙台の個展で出展した作品も併せて展示した。
21点の連作は、刻々と変化する森の姿を表現した。
森に同じ光、色は存在しない。同じ形もない。香りも音も変化する。
様々な生命が共存している。
命を育み、分解と生成を繰り返す。また、森は人間のエゴによる歪んだ循環をも浄化する。
『森と絵と音楽』の融合は、森の共生、共存を表現できたのだと思われる。













